トヨタではどうやっていますか?と質問をいただく機会が多々あります。
トヨタでの経験や知見がお役に立てるのも嬉しい瞬間です。

質問内容は様々です。
「世界のトヨタ」「国内時価総額NO.1企業」ですから、実際のトヨタ社内ではどんなことになっているのか、何が行われているのか、どうしたらそんなに安定して成長し続ける企業になるのか、気になりますよね。

菅生は組織開発・人材開発が専門なので、その観点から少しトヨタをレポートしますね。

トヨタ自動車の組織づくりや人づくりは、はっきり言って、今どきのトレンドの最先端ではありません。
昔から、トヨタはひと世代遅れていると言われていたくらいです。今も変わりません。

反面、トヨタの根幹をなす、組織風土や文化、理念、考え方をしっかり受け継ぐことで成長し続ける組織を創っています。
考えている、見えている時間軸が長いのです。
目先のことより、5年先、10年先、30年先、100年先を見通した取り組みに価値を置いています。
例えば、トヨタでは「モノづくりは人づくり」という言葉がありますが、モノをつくるのは人なのだから、という当たり前に基づき、人づくりにかなり重点が置かれています。
当然と言えば当然ですが、なかなかできることではありません。
それを愚直にやり続けられることが強さの秘訣の1つです。
具体的には、働く人の作業環境を整えることは当然で、成長機会を与えたり、学ぶ場・教えてもらう場がたくさんあり、挑戦できる土壌があります。

私が人材育成の現場にいたからではなく、製造部門も、技術部門も、物流部門も、品質保証部門も、間接部門も、すべての部門において、すべての職場で、常に部下を育成することが当たり前のように行われています。
そんな会社がちょっとやそっとのことで倒れるわけがないのです。
会社の危機は我が事として、どんな困難も乗り越えるために知恵をしぼり、行動するのは社員ですから。

私も、トヨタでたくさんの挑戦をさせてもらいました。
たくさん育ててもらいました。
いつも上司が支えてくれました。
今でも、本当にすごい会社、めちゃくちゃいい会社!
だと素直に言えます。

私はトヨタ在職中に、仕事は楽しいものだ!と教えてもらいました。
社員に感謝され、選ばれる会社だと自信を持って言えます。
私だけでなく、私がトヨタで働いていた12年間で、仕事は大変だし厳しいけれど、一度もトヨタの悪口をまじめに言っている人を見たことがありません。

これは、大きな会社だからとか、時価総額NO.1だからとか、営業利益4兆7955億円とか、全く関係ない話です。
半径5m以内の職場が私にそのように感じさせてくれるのです。
半径5mのいい職場は、どんな会社でも作れます。

あなたの会社の社員は、あなたの会社のことをなんと言いますか?
「めちゃくちゃいい会社です!」と言ってくれますか?

社員に、どんな会社だと言われたいですか?
そんな会社だと言ってもらえていますか?

あなたの会社を「〇〇な会社!」にするお手伝いをさせてもらえたら、嬉しいなぁと真剣に思っています。

現在、
「(仮タイトル)なぜトヨタは「絶対に倒れない組織」を作れるのか?」
~社員30名から実践できる!成長し続ける世界品質の組織づくり・人づくり~

という小冊子を作っています。
トヨタでは具体的に何をしているのか、どんな感じで仕事が進められているのか、についても書きました。

ちょっと読んでみたい、という方はこちらからお申込ください。
https://www.awesome-eye.co.jp/bookforms

お届けまで少々お待ちくださいね。

文:菅生としこ

株式会社AWESOME EYE 代表 菅生としこ

菅生としこプロフィール

トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!

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