増収増益の企業が2社あります。

1社は、毎年、前年比115%利益を出すことが掲げられ、叱咤激励され、ダメ出しをされることも多く、上司からダメ出しされても仕方がないと思うくらい自信喪失、僕には無理と諦める始末。
だからこそ、言われたことだけはきっちり行う。
高い目標ではあるが、やるように指示されたらとにかく頑張るのです。
だからこそ、毎年目標はクリア。

もう1社は、それほど厳しい目標が与えられるわけではないが、与えられた目標に対し、どうしたらよいか自分で考え、同僚を巻き込みながら、共に考えることができ、また周りが困っていそうなときは声を掛け合い、チーム一丸となって仕事を進めています。
部下自身が常によりよいやり方を考え続けるため、いつの間にか目標を超え、毎年前年比115%の利益を出しています。

いずれも実際にある企業様の例を少しだけアレンジしましたがほぼ実話です。
あなたはこの2社の話を聴いてどんなふうに感じましたか?
3択の中からあえて1つ選んでください。

  1. どちらも目標達成できたのだから、どちらも素晴らしい。
  2. 前者は、経営者や上司が言ったことはきっちりやれるということは、部下が自分たちで考えるよりも成果を早く上げやすいから、効率的でとても良い。より高い目標も達成できるようになると考える。
  3. 後者は、部下の自発性を大切にし、別の言い方をすれば個人の尊厳を大切にし、1人1人の持てる力を発揮できる場を与え、職場の中での存在価値をお互いに感じながら、仕事をすることができるのはとても良い。

あなたの経営スタイルは?

1~3、どの経営がすぐれているということはありません。
単なる経営スタイルの違いです。
しかし、決定的に違うのは、経営者にも尊厳があるように、社員にも尊厳が与えられ、人として満たされた働き方ができているかという点です。
目標を達成するまでのプロセスが大きく違います。

あなたはどちらの経営を目指していますか?

目指す経営を実現する方向で取り組みが行われていますか?

文:菅生としこ

株式会社AWESOME EYE 代表 菅生としこ

菅生としこプロフィール

トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!

MAGAZINE
メールマガジン 好評配信中