部下がついてくるリーダーになるためのコミュニケーションで最も重要なことは話を聴く力、傾聴です。
何を今さら、と思った人もいるかもしれませんね。
しかし、やはりNO.1は、傾聴です。
傾聴とは何か
傾聴とは、相手の話に注意深く耳を傾け、相手の思いや意図を理解しようとする姿勢や行動です。
傾聴のスキルとしては、うなづく、相槌を打つ、アイコンタクト、要約、言い換えなど様々あります。
その本質は、相手を尊重する姿勢だと思っています。
自分と違う意見や考えであっても、そういう意見もあるんだなと受け取る姿勢、相手が感じたことを丁寧に理解しようとする姿勢。
自分も一人の人間ですが、相手も一人の人間です。
どんな人も平等に尊敬する姿勢が傾聴に表れるのだと思います。
ですから、スキルも大事ですが、スキルではなく、相手に対するスタンスだと思っています。
結果として、お相手が「自分は大切にされている」と感じれば、大切にしてくれている人のことを自然と信頼するようになるのです。
これを難しくするのは、相手の話を聴くだけでなく、私たちも「話を聴いてほしいな」と思っているために、「自分の話をまず聴いて」となってしまうところです。
ですから、そんな気持ちも脇に置き、相手のことを考えられるリーダーが、部下がついてくるリーダーとなっていきます。
部下がついてくるリーダーは、自分の話も聴いてほしいけれど、まずは相手を一人の人間として尊重し、相手を理解しようと話を聴くことができる人なのです。
お釈迦様でない限り、多くの人はエゴの塊ですから、私も100%できているわけではありません。日々努力です。
自戒を込めて。
文:菅生としこ

菅生としこプロフィール
トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!