社員数を増やしたければ離職を防ぐしかない
あなたの会社が、お客様から必要とされ、仕事をお断りするほどオファーはあるのに、社員がいないために受注が増やせない、売上利益を増やせない場合、社員を増やしたいと思いますよね。
私のクライアント様にはその状況下にあるクライアント様が多くいらっしゃいます。
そのような状態の時、すべきことの１つが、離職数を減らすことです。
離職数を入職数が上回らなければ、社員を増やすことはできません。
それほど離職が多くないけれど、という場合も、離職を減らさなければ社員は増えません。なぜなら、採用が極めて難しい状況が今後も続くからです。
というわけで、離職を防ぐ本質的な打ち手をお伝えします。
離職理由NO.1は「人間関係が悪い」
離職には２種類あります。
- 魅力がない会社だから離職する
- 魅力はあるが、仕方なく離職する
本質的には、
- の魅力がない理由は様々ですが、早急に手を打たなければ、優秀な人から離職してしまいます。
- のように、魅力はあるが、仕方なく離職する、という方の内訳としては、
- 本当に外部環境要因（家族の転勤、介護など）で離職
の場合と、 - 本音は会社要因での離職
も多いです。「会社側は知らない本当の理由」があるということです。
私の経験上、離職予定者と面談をすることがありますが、「会社には言わなかったけど本当は・・・」と本音をお話下さる方が実は多いのも事実です。
下記のような調査結果も出ています。
■離職の本音の理由のトップが「人間関係が悪い」（46%）という調査結果です。
表向きの理由は「別の職種にチャレンジしたい」などのようですが、本当の理由を伝えなかったワケは「話しても理解してもらえないと思ったから」とのこと。
引用：エン・ジャパン「本当の退職理由」https://corp.en-japan.com/newsrelease/2024/38267.html
■ハラスメントによる離職は年間約87万人、うち約７割が会社に伝えず。
引用：パーソル総合研究所「職場のハラスメントについての定量調査」
離職の大きな要因として、人間関係やハラスメントが多いようです。
要するに、コミュニケーションに問題があるというのが第一位の要因なのです。
ハラスメントもコミュニケーションの問題が表面化しただけですから。
コミュニケーションが要
コミュニケーションは、「自分はできている」と思いがちなスキルで、レベルアップを図ろうという会社や個人が少ないなあと思っています。
企業活動のすべてにコミュニケーションが深くかかわっているのに、です。
また、うちは仲がいいから、という理由でコミュニケーションの向上に注力しない企業もありますが、50人を超えたら、社長や人事が見えない部分もあるということを忘れてはいけません。
社長や人事には良くない報告はあがりにくいのはご承知の通りです。
コミュニケーションとは、日常会話だけではなく、仕事のパフォーマンスをあげる、チームで目標を達成する、モチベーションを高めてもらう、会議を効果的効率的に行う、1人1人が持っているアイデアや意見を活かしてもらう、部下・後輩を育成する、指示命令をするなど、ありとあらゆる企業活動で行われています。
ですから、コミュニケーションのレベルを上げることは、離職を防ぐことはもちろん、会社の成長にも、社員の成長にも繋がる非常に大きな要素です。
コミュニケーションへの投資を行えば、離職防止はもちろん、競争優位性も高まるのです。
もう１つ、会社のステージをあげたいなら、絶対に社内コミュニケーションに注力することをお勧めします。
人が増えれば管理コスト・コミュニケーションコストがあがるので、生産性があがってこない、という状況に陥ります。
しかし、コミュニケーションが良好な会社になっていれば、会社の生産性はスピーディに回復・向上します。
そして、人間関係良好で、社員はモチベーション高く、仕事にやりがいを感じられ、離職も減り、働きやすい会社、魅力ある会社となり、このご時世でも採用競争力が高まります。
あなたの会社も、離職が減り、選ばれる会社、生産性の高い会社にしていきませんか？
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文：菅生としこ
菅生としこプロフィール
トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし！問題があるからオモシロイ！
