今日は少し耳の痛い、でもとっても大切な「沈黙」のお話です。
会議や面談で、ふと気づくと自分ばかりが熱く語ってしまっている……
なんてこと、ありませんか?
「良かれと思ってアドバイスしているのに、部下がなんだか受け身で……」
もしそう感じているなら、それはあなたの「熱意」が、部下の「やる気の芽」をちょっぴり塞いでしまっているのかもしれません。
「上司の話を聞くのが仕事」という、見えない呪縛
リーダーの皆さんは、経験も知識も豊富。
だからこそ、部下の直すべき点や、もっといい方法がすぐに見えてしまいますよね。
ついつい「答え」を先に教えてあげたくなる。
そのお気持ち、本当によく分かります。
でも、上司がしゃべればしゃべるほど、部下はどうなるでしょうか。
答えは簡単。
「ただ、聞くだけ」の人になってしまいます。
「上司の指示を待っていればいい」
「自分で考えなくても、答えは降ってくる」
そんな空気が組織に定着すると、待っているのはマイクロマネジメントの泥沼。
あなたが細かく指示を出さないと動かない、指示待ち人間ばかりが量産されてしまうんです。
これって、お互いに不幸なことですよね。
答えを教えるのを「ちょっと、待ってみる」
ここで一つ、思い出してほしい考え方があります。
リーダーの役割は、答えを出すことではなく、「部下が答えを見つけるのを手伝うこと」。
良質なアウトプットを引き出すには、まずインプット(聴くこと)が必要不可欠。
あなたがグッと言葉を飲み込んで作った「空白」こそが、部下が自ら考え始めるスペースになるんです。
明日からできる!たった一つの「魔法の問いかけ」
あれこれアドバイスしたくなる気持ちを、まずは一度、深呼吸で落ち着かせて、自分の意見を言う前に、この一言だけを投げかけてみてください。
「〇〇さんは、これについてどう思う?」
これだけ。シンプルですよね。
質問を投げたら、あとは「最低7秒」は待ってみる。
沈黙が怖くても、我慢です。
部下が「ええと……」と考え始めたら、大成功!
それが、部下が「自ら動く」ための
エンジンが掛かった瞬間ですから。
聴くことで、組織に新しい風が吹く
最初はもどかしいかもしれません。
あなたが変わるのが大変なように、部下もするには変わりませんから。
でも、あなたが「教える人」から「問いかける人」に変わったとき、部下は驚くほど自分の頭で考え、動き始めます。
部下の主体性が育つと、あなたの仕事もぐっと楽になりますよ。
指示出しばかりの毎日から卒業して、もっとクリエイティブで、ワクワクする組織作りを楽しみませんか?
あなたのその「待つ姿勢」は、必ず部下への信頼として伝わります。
まずは今日から、一言だけ、質問を増やしてみてくださいね。
今日も、仕事を楽しみましょう。
(文:菅生としこ)

菅生としこプロフィール
トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!



