光陰矢のごとし。
平安、鎌倉時代の文献には、すでにこのような言葉の記述があったようです。
どれほど時代が移り変わっても、
どれほど世の中が進歩しても、
時間だけは昔から変わりませんね。

先日、愛知県の名古屋港で行われる「ISOGAI花火劇場」を観に行きました。
花火劇場というだけあって、ストーリーや音楽に合わせて花火が打ち上げられます。
ストーリーのナレーターは、元宝塚の紫吹淳さん。
昔、花火師になりたかった頃を思い出しながら、
真冬の澄んだ空の下、寒さを忘れる最高の時間でした。

今年のストーリーはアンデルセン童話「もみの木」。

こんな話です。
森の中で育ったもみの木は、早く大きくなって、クリスマスツリーとしてきれいに飾ってもらえる日を夢見ながら育ちます。
そんなもみの木にお日さまは言うのです。
「この広々とした森で、お前は若い時を楽しんでおくといいよ」
もみの木は、意味も分からず、早く大きくなることだけを考えています。

大きくなってクリスマスツリーとして飾られた日。
人生の絶頂でした。
その翌日からは、屋根裏部屋に追いやられ、しまいには薪にされてしまうのです。

薪になり燃え盛る暖炉の中でもみの木はようやくお日さまの言っていたことに気づくのです。
今までずっと、
”あの日はよかったなぁ、あの頃に戻りたいなぁ”と今を楽しむことをしなかったことを後悔しながらも、
最後の最後に薪になりながら
「今、暖炉で周りの人を暖めてあげられている幸せ」を感じることができたもみの木でした。

今振り返ると、今年の1年もあっという間でした。
ないものに目を向けるのではなく、未来にばかり目を向けるのでもなく、
今ある幸せ、今あるものに目を向け、今ここを大切に、今年の残り数日も、面白く日々過ごしたいと思います。
一生の中で、今日が一番若い日ですから。

今の幸せはなんですか?
今年、どんな幸せがありましたか?

2023年、こうして時を共に過ごすことができた喜びをかみしめています。
心から感謝申し上げます。
おかげさまで、面白い1年でした。

また来年も面白い1年にしたいと心から願っています。
ご一緒に過ごす時間が増えたら最高に嬉しく思います。
2024年もどうぞよろしくお願いいたします。

よいお年をお迎えください。

株式会社AWESOME EYE 代表 菅生としこ

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